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根管治療

根管治療の注意点は?治療前、治療中、治療後それぞれの注意点や歯科医院選びのポイントを解説

根管治療の注意点は?治療前、治療中、治療後それぞれの注意点や歯科医院選びのポイントを解説

根管治療は、歯を残すための治療法ですが、痛みやトラブルが起こりやすい状態でもあります。また、治療前、治療中、治療後と、各段階で注意すべきポイントが異なります。 さらに、根管治療の成功率は、歯科医院の技術や設備によって大きく左右されるため、歯科医院選びも重要です。
本記事では根管治療の注意点について以下の点を中心にご紹介します。

  • 根管治療を検討する際の注意点
  • 根管治療後によい状態を保つためのポイント
  • 根管治療の成功を高めるためのポイント

根管治療の注意点について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

根管治療を検討する際の注意点

根管治療を検討する際の注意点

むし歯が神経に達してしまった場合、根管治療と呼ばれる治療が必要となります。 しかし、根管治療は痛みを伴うことも多く、抜歯よりも時間や費用がかかる場合も少なくないため、治療を始める前に慎重に検討することが大切です。

治療回数

根管治療を検討する際には、治療回数を考慮することが重要です。
根管治療は、複数回に分けて行うことが少なくないですが、治療回数は治療の複雑さや感染の程度によって変動します。治療回数が多くなると、日常生活への影響も大きくなるため、特に遠方から通院される方や、多忙なスケジュールを送っている方にとっては、治療計画を事前によく理解し、準備しておくことが望ましいでしょう。

治療回数を事前に把握することで、患者さんは自身の予定を調整しやすくなります。 そのため、根管治療を検討する際は、治療を行う歯科医師と十分にコミュニケーションを取り、必要な治療回数やそれに伴う詳細を事前に確認することが重要です。

保険診療と自費診療の違い

根管治療を検討する際には、最終的な治療費に大きく影響を及ぼす保険診療と自費診療の違いを理解することが重要です。 保険診療の場合、治療費は保険適用内で行われ、患者さんが支払う費用は抑えられますが、使用できる材料や治療方法に制限が生じる可能性があります。

これに対して、自費診療ではより高度な技術や高品質の材料を選択することが可能で、より長期的な視点での治療成果を期待できることもあります。しかし、保険適用外であるため、費用が高くなるとされています。

したがって、根管治療を検討する際には、ご自身の健康保険でどの程度の治療が受けられるのか確認し、医師と相談しながらベストな治療法を選択することが大切です。

根管治療中の注意点

根管治療中の注意点

根管治療中は痛みを伴うことも多く、抜歯よりも時間や費用がかかる場合も少なくないため、治療を始める前に慎重に検討することが大切です。以下では、根管治療中の注意点について解説します。

食事で気をつけること

根管治療を受けている間、食事に関していくつか注意点があります。 まず、治療直後の麻酔が効いている間は噛む感覚が正常でなく、うっかりして舌や頬を噛んでしまう可能性があるため、食事を避けることが望ましいとされています。また、感覚が鈍っているため、熱さを感じにくく、口内をやけどしてしまう恐れがあるため熱い飲食物は避けるようにしましょう。

次に、治療後数日間は、硬い食べ物や噛む力が必要な食べ物は避けることが推奨されます。硬い食べ物を噛むことで治療した歯に無意識のうちに大きな力が加わり、痛みが生じ、治療した部位にダメージを与える可能性があります。したがって、柔らかい食べ物や流動食を選ぶことが賢明です。

さらに、砂糖が入っている食べ物や飲み物も控えることが重要です。砂糖は細菌の増殖を助け、口内環境を酸性にすることで、新たなむし歯のリスクを高めます。 治療中の歯は特に感染しやすい状態にあるため、これを防ぐためにも砂糖の摂取は抑えるべきです。
根管治療中には、これらのことに注意することが大切です。

生活で気をつけること

根管治療中の日常生活では、いくつかの注意点があります。

  • 口内衛生の維持:根管治療中も、口内衛生を保つことが重要です。適切な歯磨きを続けることで、治療部位の感染リスクを減らし、痛みを引き起こす可能性のある刺激から歯を保護します。ただし、治療部位は繊細に扱い、過度の圧力を避けてください。
  • 物理的活動の制限:治療後の数日間は、身体活動が血圧を上昇させ、治療部位の痛みや腫れを悪化させる可能性があるため、激しい運動や重い物を持つなどの活動を避けることが推奨されます。
  • 定期的なメンテナンス:治療後の経過を確認し、必要に応じて追加の治療を受けるために、歯科医師の指示を守ってください。これにより、潜在的な問題を早期に発見し、適切に対処することが可能になります。
  • ストレスの管理:根管治療はストレスを感じることがありますが、リラックスして治療に臨むのが望ましいとされています。例えば、趣味の時間を持つなどして、心身のリラックスを図ってみてください。

これらの点に注意を払い、日常生活を送ることで、根管治療中も快適に過ごせるため、治療のスムーズさにつながります。

痛みがある場合

治療中に痛みが生じることは避けられない場合がありますが、歯科医師は患者さんの不快感を抑えるために細心の注意を払います。また、治療後にも痛みが続くことがあるため、その際には歯科医師が適切な鎮痛剤を処方し、ほかの痛み管理方法を提案します。
特に根管治療などの複雑な治療を受ける際には、治療前に痛みの管理について医師としっかりと話し合うことが推奨されます。

治療を中断しない

根管治療を受ける際は、治療を途中で中断しないことが重要です。根管治療は通常複数回にわたって行われますが、「痛みがなくなったから」と途中で治療を止めてしまうと、未完の洗浄が原因で細菌が増殖し、再発するリスクがあります。

また、治療の間隔が長くなりすぎると、仮蓋から細菌が侵入しやすくなり、感染が進行する恐れがあります。したがって、計画された通りのスケジュールで治療を完了させることが推奨されます。

根管治療後の注意点

根管治療後の注意点

根管治療後はどのようなことに注意したほうがいいのでしょうか?以下では、根管治療後の注意点について解説します。

食事で気をつけること

治療後の適切な食事は、治療した歯の回復をサポートします。まず、麻酔が完全に切れるまでの数時間は食事を控えることが推奨されます。これは、麻酔が効いている間は口内の感覚が鈍く、普段と異なり噛む力が弱まるため、うっかりして舌や頬を噛んでしまうリスクがあるからです。

また、麻酔中は感覚が鈍いため、熱い食べ物や飲み物によって口内をやけどする可能性があります。スパイシーなものや酸味が強い食べ物も避けましょう。

食事を再開する際には、ヨーグルトやプリン、アイスクリームのような柔らかく冷たい食品から始めることをおすすめします。これにより、治療部位への負担を軽減しつつ、栄養を摂取することが可能です。

生活で気をつけること

根管治療後の生活では、回復を促進するためにいくつかのことに注意を払う必要があります。
まず、治療直後は安静にすることが重要です。治療後の歯やその周辺は敏感な状態にあり、運動や重いものを持ち上げるなどの激しい活動は避けてください。これにより、治療部位への圧力を減らし、痛みや腫れを抑えられます。

また、適切な口腔衛生を保つことが不可欠です。丁寧な歯磨きを継続して行うことで、口内の健康を維持し、治療した歯への細菌感染を防ぎます。ただし、治療部位を直接刺激しないよう、慎重にケアすることが大切です。

強い痛みが続く場合

根管治療は、感染した歯髄を除去し、根管を清掃して封鎖する治療ですが、場合によっては治療後も痛みが残ることがあります。この痛みは、根管内の微細な神経組織が刺激されることや、治療中に使用した器具による物理的な刺激、または治療後に残存した細菌による再感染が原因で発生することがあります。

また、根管治療は複数の歯根がある複雑な歯で行われることが少なくないため、全ての感染部位を完全に除去することが難しい場合もあります。 このような状況は、特に痛みを引き起こしやすく、痛みが持続する場合は追加の治療が必要になることがあります。

したがって、治療後の痛みが続く場合は、速やかに担当の歯科医師に相談することが重要です。

根管治療後によい状態を保つためのポイント

根管治療後によい状態を保つためのポイント

適切にケアしないと、再発やトラブルの原因となる可能性があります。 以下では、根管治療後に快適な口内環境を保ち、歯を長く健康に保つためのポイントについて解説します。

対処法①セルフケアする

根管治療後に良い状態を保つためには、セルフケアを怠らないことも重要です。

  • 適切な口腔衛生を維持する:治療後も定期的に歯科医師の指導に従って歯磨きを行い、口内環境を清潔に保つことが重要です。特に、根管治療を受けた歯は、周囲の歯ほど丈夫ではないため、慎重に磨く必要があります。
  • バランスの取れた食事:根管治療後の歯の健康を支えるために、バランスの取れた食事を摂ることが推奨されます。特に、カルシウムやビタミンが豊富な食品を取り入れると良いでしょう。
  • 十分な休息とストレス管理:ストレスは免疫システムに影響を与え、口内環境の健康に悪影響を及ぼすことがあります。適度な休息を取り入れることで、歯だけではなく、全体的な健康を維持することが大切です。

対処法②定期的検診を受ける

根管治療後に健康な口内状態を維持するためには、定期的に歯科検診を受けることが重要です。定期検診を通じて、むし歯や歯周病などの初期症状を早期に発見し、必要な場合には速やかに治療をします。

また、定期検診では、歯科医師によるクリーニングを受けられ、日常の歯磨きだけでは取り除くことが難しい歯石やプラークを除去できます。これにより、口内環境が清潔に保たれ、むし歯や歯周病のリスクを低減できます。さらに、適切な歯磨き方法の指導も受けられ、自宅でのオーラルケアの質を向上させることが可能です。

歯科医院によっては保険診療で定期検診を行っているところもあれば、自由診療のみの設定のところもあるため、自身のニーズに合った歯科医院を選ぶことが大切です。一般的には、3ヶ月から6ヶ月ごとの検診が推奨されていますが、個々の口内状態に応じて頻度は調整される場合があります。

根管治療の成功を高めるためのポイント

根管治療の成功を高めるためのポイント

根管治療の注意点について解説してきましたが、最後に根管治療の成功を高めるためのポイントを紹介します。

根管治療の知識のある歯科医師を選ぶ

根管治療の成功を高めるためには、適切な知識と経験を持つ歯科医師を選ぶことが重要です。根管治療は複雑で繊細な手技を要するため、専門の訓練を受けた歯科医師による治療が望ましいとされています。こうした医師は、根管の形状や治療に必要な技術に精通しており、治療の精度を高められます。

多くの場合、歯科医師の技術は、クリニックが提供する情報から推測できます。また、歯科医師が定期的に参加している研修やセミナーの内容も、その医師の実力を更新し続けているかどうかの指標となります。

さらに、良い歯科医師は患者さんの不安を軽減するために時間をかけて治療プランを説明し、患者さんの質問に丁寧に答えてくれます。初診の際に医師がどれだけ親身になって相談に乗ってくれるかも、重要な判断基準の一つとなります。

先進的な設備が整っている歯科医院を選ぶ

根管治療の成功を高めるためには、先進的な設備が整った歯科医院を選ぶことが重要です。現代の根管治療では、マイクロスコープやデジタルX線、CTスキャンなどの高度な技術が用いられることがあり、これらの設備は治療の精度を大幅に向上させます。これにより、歯根の細部まで明確に視覚化でき、より正確な治療が可能となります。

先進的な設備を備えた歯科医院では、隠れた根管の発見、狭いまたは曲がった根管の正確な処理、そして根管内の細菌を除去できます。また、これらの技術を利用することで、治療後の予後が改善し、再治療の必要性が低下します。

したがって、歯科医院を選ぶ際には、そのクリニックがどのような設備を使用しているかを確認しましょう。

まとめ

まとめ

ここまで根管治療の注意点についてお伝えしてきました。根管治療の注意点の要点をまとめると以下の通りです。

  • 根管治療は痛みを伴うことも多く、抜歯よりも時間や費用がかかる場合も少なくないため、治療を始める前に慎重に検討することが重要
  • 強い痛みが続く場合、速やかに担当の歯科医師に相談することが重要
  • 根管治療の成功を高めるためには、根管治療の知識のある歯科医師を選ぶことと、先進的な設備が整っている歯科医院を選ぶことが大切

根管治療は、適切な準備とケアを行うことで、成功率を高められる治療です。この記事で紹介したポイントを参考に、自分に合った歯科医院を見つけてください。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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