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根管治療

根管治療に必要な回数はどのくらい?治療の流れや注意点も解説!

根管治療 回数

根管治療は1回で完了するのでしょうか?また、どのような治療を行うのでしょうか? 本記事では根管治療の回数や流れについて、以下の点を中心に紹介します。

  • 根管治療とはどんな治療なのか
  • 根管治療の回数や期間
  • 根管治療の流れ

根管治療の回数について知るための参考にお読みいただけたら幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

根管治療とは?

根管治療とは?

根管治療(神経を抜く処置)は、歯の内部に存在する神経や血管が含まれる「歯髄」に問題が生じた際に行われる歯科治療です。深刻なむし歯や外傷が原因で、歯髄が感染したり、壊死した場合に必要になります。
根管治療では、感染や壊死した歯髄を取り除き、その後、関連する部位を消毒してから埋め込みます。

根管治療の主な目的は、感染を根本的に取り除くことによって、歯を抜く必要を回避することです。細菌に侵された歯髄を適切に処理しない場合、抜歯が避けられなくなるリスクが高まります。しかし、根管治療を行うことで、歯を保存し、さらなる健康問題の発生を防げます。

根管治療の流れ

根管治療の流れ

根管治療はどのような流れで行われるのでしょうか?根管治療で行う治療について解説します。

診察と検査

歯科診察とカウンセリングのプロセスは、患者さんの口腔の全体的な健康状態を理解し、適切な治療計画を立てるために不可欠です。このプロセスは主に三つのステップから成り立っています。

最初のステップは、詳細な口腔検査です。口腔検査の段階では、特定の痛みを訴える歯だけでなく、全ての歯の状態を丁寧にチェックします。そして、隠れた問題点や将来的なリスクを早期に特定できます。

次に、レントゲン撮影が行われます。部分的なレントゲン撮影は特定の問題点を確認するのに役立ち、全体的なレントゲン撮影は口腔内の総合的な状況を把握するのに適しています。必要に応じて、より詳細な画像を提供するCT(断層)撮影も行われます。

最後のステップは、カウンセリングです。検査結果を基に、患者さんの口腔内の現状と必要な治療について詳細に説明します。治療の方法、期間、費用に関する情報が患者さんに共有されます。

また、痛みや腫れなどの急性症状がある場合は、応急処置として消炎処置も実施されます。これにより、不快感を軽減し、本格的な治療が始まるまでの間、状態を安定させます。

以上のように、歯科診察とカウンセリングは、患者さんに理解しやすい形で口腔の健康状態を把握し、適切な治療計画を立てるために重要な過程です。

むし歯治療と歯髄の除去

むし歯治療と歯髄(神経・血管)の除去は、進行したむし歯に対する重要な処置です。特にむし歯が深刻な段階に達し、歯の内部、つまり歯髄に影響を及ぼしている場合に必要となります。

治療はまず麻酔から始まります。これにより、治療中の不快感を軽減し、スムーズに治療を進められます。次に、むし歯に侵された部分の切削が行われます。ここでの重点は、感染した部分を徹底的に取り除きつつ、できるだけ多くの健康な歯質を残すことです。そのため、歯科医師は非常に慎重に、かつ精密に作業を進めます。

深刻なむし歯の場合、歯髄を抜く「抜髄」処置が必要になることがあります。感染した神経と血管を取り除くことで、さらなる感染の拡大を防ぎ、痛みを軽減し、最終的に歯の機能を保つことを目的としています。抜髄後、清潔で健康な歯内環境を保つために適切な詰め物や被せ物が施されます。

このように、むし歯治療と歯髄の除去は、歯の健康を守るための繊細かつ重要なプロセスです。

根管治療

根管治療は、抜髄後に行われる重要な歯科治療プロセスで、主に四つの段階から成り立っています。この治療は特に、歯髄(神経と血管)に影響を及ぼした深刻なむし歯に対して行われます。

第一段階は根管内部の清掃です。麻酔を施した後、リーマーという特殊な器具を用いて、根管内部の細菌を徹底的に取り除きます。根管内部の清掃は、一度の治療では完了せず、数回の通院が必要になります。

第二段階は貼薬です。根管清掃後、根管内に抗生剤や殺菌効果のある薬剤を詰めます。これにより、根管内部の洗浄と消毒がさらに進められます。この過程も、複数回行うことが多く、治療の都度、仮の蓋で患部を保護します。

第三段階は根充です。根管内が十分に清潔になったと確認されると、根管を密閉する処置が行われます。このとき、歯を削る量が多かった場合は、コアと呼ばれる土台を用いて歯を補強することもあります。

最終段階はかぶせ物の装着です。根充が完了した後、型取りを行い、かぶせ物を歯に装着します。かぶせ物の素材には、保険適用のものとして銀歯や硬質レジンなどがあり、自由診療ではセラミック、ジルコニア、ゴールドなどが選択肢としてあります。

根管治療に必要な回数と期間

根管治療に必要な回数と期間

根管治療は何回の治療で完了するのでしょうか?以下に根管治療に必要な回数と期間について解説します。

治療回数の目安

根管治療の回数は、患者さんの状況によって大きく変わります。前歯の場合は約2〜3回、奥歯では約3〜4回の治療が目安です。根管治療は、むし歯の進行度や根管の形状、治療が必要な歯の本数によって左右されます。特に根管の形状が複雑な場合や、痛みが長引いている場合は、清掃や消毒により多くの治療回数が必要となる場合があります。

さらに、根管治療後には歯にかぶせものをする必要があり、平均で3回の治療が必要です。その治療期間を含めると、前歯の全治療回数は平均で5〜6回、奥歯では7〜8回になることが多いです。

ただし、状況によっては、根管治療を1回で終了させる場合もあります。これは根管の感染がなく、治療対象の歯が1本のみの場合に限られます。しかし、細菌感染のリスクや患者さんの負担を考慮し、歯科医師が1回での治療を選択することもあります。また、根管が再感染すると再治療が必要になることもあるため、数ヶ月単位の治療に覚悟が必要となる場合もあります。

根管治療は他の歯科治療に比べて難易度が高く、患者さんも時間と労力を要する治療ですが、正確な診断と適切な治療によって、健康な歯を維持できます。

治療期間

根管治療の期間は、患者さんの歯の状態や根管の複雑さによって大きく違います。多くの場合、約90%の根管治療は、根っこの中の「根管」を清掃し、中を綺麗にするために2〜3回程度の通院で完了します。通常、1週間に1回程度のペースで消毒を行い、詰め物をするまでのプロセスを考えると、約1ヶ月~1ヶ月半が目安です。

しかし、神経を抜いた後の根管内の予後が悪い場合、状況は変わります。中には根っこの先から膿や浸出液が出ることがあり、これが発生すると消毒の来院回数が4〜5回程に増えることもあります。また、根っこの状態が悪い場合、治療期間が数ヶ月に及ぶこともあります。特に、根管内の細菌感染が深刻で、清掃と消毒を行ってもなかなか綺麗にならず、根管を塞げない場合、半年以上かかることもあります。

根管治療は、むし歯治療より時間がかかることが多く、根気よく治療に臨む必要があります。治療期間は約3〜4週間といわれていますが、根管の形態が複雑で、感染が深刻だったりする場合は、約2〜3ヶ月かかることも珍しくありません。

治療回数を減らす方法はある?

治療回数を減らす方法はある?

根管治療の回数を減らすためにはいくつかの方法があります。
まず、自由診療を選択することが一つの方法です。保険適用の根管治療では治療時間や方法に制約がありますが、自由診療ではこれらの制約ありません。高度な機器の使用や治療時間の延長により、治療回数を減らすことが期待できますが、全額自己負担であるため、費用が高くなる点は注意が必要です。

次に、機器や設備が充実した歯科クリニックを選ぶことも重要です。
マイクロスコープ、歯科用CT、ラバーダムなどの先進機器は根管治療の精度を高め、治療回数の削減に役立ちます。マイクロスコープは根管の細部を見るのに有効とされており、歯科用CTは根管の立体的な構造を理解するのに役立ちます。ラバーダムは治療中の無菌環境を保ち、再感染リスクを減らします。

さらに、根管治療に強い歯科医師の診察を受けることも一つの手です。根管治療の知識と技術が高く、治療の成功率を上げられます。また、最先端の治療法に精通している医師を選ぶことで、よりスムーズな治療が期待できます。

最後に、定期的な歯科健診を受けることで、むし歯の早期発見・早期治療につながります。
これにより、根管治療が必要な重度のむし歯を予防し、治療回数の削減につながります。特に、歯周病を併発している場合は、その治療も同時に行うことで、全体の治療回数を減らせます。定期健診は、歯の健康を保ちながら治療回数を抑えるための重要なステップです。

根管治療の成功率

根管治療の成功率

根管治療と被せ物の精度は、治療の成功率に大きく影響を与えることが示されています。統計では、根管治療と被せ物の精度と成功率について、異なるパターンでの結果が示されています。

成功率が高いとされるのは根管治療と被せ物の両方が高い精密度を持つ場合で、その成功率は約90%に達します。一方、根管治療と被せ物の精度がいずれも低い場合の成功率はわずか約18%に留まります。
自費で行う治療の場合、新しい医療技術や高品質な薬剤、材料の使用が可能なケースが多く、成功率が高い傾向にあるともいわれています。

根管治療した歯の寿命

根管治療した歯の寿命

根管治療を行った歯には寿命があるのでしょうか?以下に根管治療後の歯について紹介します。

根管治療をした歯の寿命

アメリカで行われた大規模な研究(Journal of Dental Research 2022年5月12日より)で、根管治療を受けた歯の平均寿命が明らかになりました。この研究は、99の歯科医院から集められた46,702人の患者さんに関するデータを分析し、根管治療後の歯の寿命を調べることを目的としており、根管治療を受けた歯の中央値寿命は約11年であるという結果が出ました。中央値とは、全データを小さい順に並べた際の中間の値を指します。

さらに注目すべきは、根管治療を受けた歯の約26%が20年以上持続しているという点です。

これらのデータから、適切に行われた根管治療が長期にわたって歯を保存できる可能性があることが読み取れます。ただし、あくまでも平均的な数値であり、個々の症例によって歯の寿命は異なることも念頭に置く必要があります。

歯を長持ちさせるために

根管治療を受けた歯の寿命を延ばすためには、いくつか方法があります。まず一つ目に、治療の精密さです。根管治療は一般的な歯科医院で行われるものの、高い精密性を要求されます。細菌を根管内に残さず、しっかりと密封することが不可欠です。そのため、マイクロスコープの使用やラバーダム防湿などの先進的な設備を備えた歯科医院での治療が、成功への鍵となります。

また、二つ目に治療を途中で中断しないことが大切になってきます。根管治療は何度かの通院を要するものであり、計画通りに治療を進めることで、効果的な洗浄と消毒が可能になります。なので、急用などで予定を変更する必要がある場合でもできるだけ早い時期に再予約を入れることが大切です。

そして三つ目に治療後のケアも同様に重要です。定期的なメンテナンスによる経過観察は、治療した部位はもちろん、口内全体の健康を保つために不可欠です。メンテナンスにより、むし歯や歯周病の再発を防ぎ、早期に問題が発見された場合に迅速な対応が可能になります。

歯髄再生治療の基礎研究では、根管治療を受けた歯の寿命をさらに延ばせる可能性があります。しかし、治療が確立されているわけではないため、今後の研究に期待されています。

まとめ

まとめ

ここまで根管治療の回数についてお伝えしてきました。根管治療の回数をまとめると以下の通りです。

  • 根管治療は、深刻なむし歯や外傷によって感染や壊死を起こした歯髄(神経と血管)を除去し、その部位を消毒して封鎖する歯科治療である。目的は、感染を根本から除去し、抜歯を回避する
  • 根管治療の回数と期間は患者さんの状況により異なる。前歯は約2〜3回、奥歯は約3〜4回の治療が多いとされるが、根管の複雑さや感染度によって期間が長くなる場合もある。通常、消毒と詰め物まで約1ヶ月半が目安だが、状況によっては数ヶ月かかることもある
  • 根管治療の流れは、まず患者さんの口腔の状態を診察し、レントゲンでむし歯の詳細を調査をする。その後、麻酔を施し、むし歯に侵された部分を削除し、歯髄を抜く。根管内の細菌を清掃し、抗生剤や殺菌剤を用いて根管を消毒し、最終的に根充と呼ばれる封鎖処置を行う。治療の後は、かぶせ物を装着して完了となる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

坪光 玄義医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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