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根管治療

前歯の根管治療|治療の流れなども解説

根管治療 前歯

むし歯が進行して見た目が気になった経験はないでしょうか。特に前歯は目立ちやすい場所であることから、きれいに治療したいと考える人は少なくないでしょう。

根管治療はむし歯が進行しても、抜歯することなく治療できる歯の救済措置です。健康な歯を守るためには、早い段階で治療することが大切です。

この記事では前歯の根管治療について詳しく説明します。治療の流れや費用なども併せて紹介するので、参考にしてみてください。

前歯の根管治療について

歯の治療

前歯の根管治療はどのような治療法ですか?
前歯と奥歯の根管治療は難易度が異なるだけで、治療方法はほとんど同じです。おおまかな流れは歯の内部に入った細菌を除去し、歯の中をきれいにすることで歯の機能を維持することです。前歯は奥歯よりも根管の数が少ないため、治療による患者さんの負担が少ないといわれています。
根管とは歯の根っこのことで、奥歯の場合は1〜4本あり、前歯は1本であることが多いです。また、前歯は見えやすい場所であることから治療がスムーズに行えるので、前歯の根管治療は奥歯よりも難易度が低いといえるでしょう。なお、正確に治療を進めるためにマイクロスコープ(顕微鏡)やCT撮影を行うことがあります。
前歯の根管治療が必要になる原因は何ですか?
歯の内側にある歯髄が細菌感染をすることで根管治療が必要になります。原因は進行したむし歯や外傷などがあり、早めの治療をすることが大切です。むし歯は進行具合をC0〜C4の5段階に分けられ、根管治療の対象はC3期以降です。下記にそれぞれの特徴を記載します。
  • C0:少量の着色があり、むし歯の初期の状態です。
  • C1:歯の表面のエナメル質だけがむし歯の状態です。痛みはありません。
  • C2:歯の内側の象牙質までむし歯が進行し、痛みを感じるようになります。
  • C3:歯の内側の歯髄までむし歯が進行し、痛みを強く感じるようになります。
  • C4:歯冠がなくなるくらい進行したむし歯の状態です。

放っておくと抜歯をしなければならない事態になるため、むし歯は早期に治療しましょう。また、外傷により歯が欠けたり、歯がグラグラになったりすると、歯髄にダメージが加わり細菌感染のリスクが高まります。
外傷の場合、歯髄だけでなく周りの歯に影響を与える可能性があるため、どのような処置をするか歯科医師にしっかりと診てもらう必要があるでしょう。

前歯の根管治療を受ける目安となる症状はありますか?
症状として、下記のものが挙げられます。
  • 歯がしみる
  • 何もしていなくても歯の痛みが続く
  • 歯の色が変わる
  • 歯茎から膿がでる
  • 歯茎にニキビのようなものができる
  • むし歯の痛みを感じなくなった

根管治療は歯髄炎・歯髄壊死・根尖性歯周炎など、むし歯や歯周病を放置したことでおこる疾患が適応とされています。そのため、むし歯や歯周病の症状が起きている場合、進行具合によって根管治療を検討しなければなりません。
特に「むし歯の痛みを感じなくなった」という症状は、歯の神経である歯髄の機能が低下している可能性が高いと考えられるため、痛みがないという理由で放置することは危険です。歯に違和感があれば、早めに受診しましょう。

前歯の根管治療の流れについて

先生

前歯の根管治療の流れを教えてください。
治療の流れは以下のとおりです。
  1. 感染した神経を除去
  2. 消毒・殺菌
  3. 薬を詰めて密封

1では感染した神経、つまり細菌が入った歯髄を取り除く処置をします。このとき、正常な歯髄はできる限り残すようにして、感染した歯髄や膿をきれいに取り除くことがポイントです。
2では細菌を減らすために消毒・殺菌を徹底し、きれいになるまで繰り返します。3では根管内に細菌が入る隙間をなくすために薬を充填して密封する処置です。なお、治療内容は前歯も奥歯と同じ手順です。

前歯の根管治療が適用されないケースはありますか?
重度のむし歯やひどい外傷により根管治療が適用されないことがあります。根管治療は根管内にある細菌を取り除くことで歯の機能を守ることができます。
しかし、重度のむし歯のような根管内全体に細菌が感染した状態では、すでに歯の機能が低下している可能性があるので根管治療は難しいでしょう。また、ひどい外傷で歯根破折という歯の根っこにひびが入ったり、完全に割れたりしている場合は抜歯が第一選択の治療といわれています。歯の根っこの状態で根管治療か抜歯をするかどうかは歯科医師の判断になるため、詳しい検査が必要です。
歯を削った後セラミック治療などの審美治療は適用できますか?
審美治療は適用できます。前歯は特に目立つ場所であるため、審美治療でむし歯などを除去するために削った歯を修復材料で処置します。歯科材料の一つであるセラミックは歯の色と同じ色を呈しており、目立ちにくいといえるでしょう。
通院回数はどのくらいですか?
前歯の根管治療は1〜3回程度の通院で終了するといわれています。期間でいうと2〜3週間程で、前歯は歯の根っこの数が少ないため、奥歯よりも処置がスムーズに行えることが理由です。
再治療の場合は初回治療と比べ、治療回数が多くなる場合があります。かぶせ物や土台を外す工程が加わる分、初回の治療よりも回数が増えてしまう傾向にあります。

前歯の根管治療の費用や注意点

女性歯科医

前歯の根管治療を受ける前に知っておくべきことはありますか?
根管治療を受ける前に知っておくべきことは3つあります。
  • 保険診療と自費診療がある
  • 治療期間が長引くことがある
  • 抜歯治療に切り替わる場合がある

根管は複雑な構造を有していることがあり、想定していた治療期間よりも長引くこともあるでしょう。また、根管治療中に歯の根っこが割れていたことが判明した場合は、抜歯治療に移行することもあります。
根管治療は抜歯を防ぐための救済措置ですが、その分困難な治療になるといえるでしょう。

前歯の根管治療の費用相場を教えてください
前歯の根管治療の費用相場は保険診療と自費診療で異なります。根管治療は歯1本あたり、保険診療では約2,000円、自費診療では約50,000円~100,000円(税込)です。
自費診療では、再治療の難易度が高いため、初回治療よりも高い治療費となることが多いです。なお、保険診療の費用は全国で変動はありませんが、自費診療ではクリニック毎で定めた費用が異なります。そのため、自費診療を受ける前はおよその費用を歯科医師に確認するようにしましょう。
治療後の生活上の注意点について教えてください。
治療後の注意点としては神経が取り除かれているため、むし歯が進行しても痛みを感じず、むし歯の早期発見の妨げになる点でしょう。
また、前歯のかぶせ物として使われるクラウンは、人工の歯として金属やセラミックなどのさまざまな素材が使われています。クラウン自体はむし歯になることはありませんが、クラウンに密接している歯やクラウンの縁に汚れがたまるとむし歯や歯周病の原因になります。そのため、治療後は定期的な歯の掃除と歯科受診をして検査を受けることが大切です。

編集部まとめ

笑顔の女性

前歯の根管治療は、歯の根っこの数が少ない点と見えやすい点から、治療が奥歯よりもスムーズに行えるといわれています。

進行したむし歯や外傷がきっかけで「慢性的な歯の痛み」「歯の変色」などの症状があらわれるため、症状がでたら治療を始めることをおすすめします。

治療は感染した歯髄を除去して、歯の内部を消毒・殺菌を繰り返し、細菌が減少したら新たな感染を防ぐために密封する流れです。

また、治療を始めたら決して自己判断で途中で治療をやめてはいけません。歯科医師による治療が続く限り、受診を続けましょう。

根管治療は抜歯を防ぐための救済措置として、有効な歯科治療の一つです。気になる症状があれば、早めに歯科医師に相談してください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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